日本最高峰 い草生産者 橋口夫妻を訪ねました。

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畳の新調・畳の表替・琉球畳 岡峰畳店 HOME三代目日記 日本最高峰 い草生産者 橋口夫妻を訪ねました。

三代目日記

日本最高峰 い草生産者 橋口夫妻を訪ねました。









 

 

 
熊本県は八代市、その中に千丁町があります。
ここが日本のい草生産の中心地です。
今日は、畳表の最高褒賞を4回受賞し、八代でレジェンドと言われている
い草生産者 橋口さんを訪ねました。

この時期は去年刈り取ったい草の “織り”(畳表として完成)を終えている
生産者が多い中、橋口さんの作業場は小気味良い織機の音がしていました。
中に入ると、光と湿気が入らないよう黒いシートで隙間を塞ぎ、少し暗く、
〝い草の香りがイッパイ〟に充ちています。

7台の織機を使い分けており、この日は4台を動かしていました。
橋口さんは、「涼しいでしょ!」と織機の奥を指差し、
そちらに見たことのない送風機(クーラー)が。

「人間のために涼しくしてるんじゃなか」「草のためたい」

八代弁の、い草愛あふれる言葉。
い草が湿気で劣化しないように、冷却しながら織っているという。
八代でもそんなことをしてる人はこの方ぐらい。

奥様に一年中、織っているのか伺うと、
良いものに仕上げるには1日に織る枚数が限られるので、結果、
外作業のない日は一年中織らないと終わらないとのこと。

こっち来てと、見せられたのは い草の色味を選別する機械。
目で見ても違いが分からないような、い草の穂先の赤みや、根の白み。
センサーが僅かな赤みや、条件を満たさない白みをキャッチして
不適合のい草を選別していくもの。

「この機械は高いたい。」笑いながら、品質が良くなった、と嬉しそう。

「今年の刈り取りは七夕様やな(7月7日から始めよう)。最後は7月22日。」

と、刈り取りの予定表が頭の中にできあがっている。
(他の生産者は6月20日頃から刈り取りを始める様子)
草丈が150センチを超える頃になると生産者は、大雨や台風などが来る前に
早く刈り取りを終えてしまいたい。
ギリギリまで刈り取りを遅くする想いを伺うと、
い草の芯を太らせて、い草の表面が少しでも硬くなるまで育てきりたいと、
目一杯、草のポテンシャルを引き出したいという想い。

大雨や台風が近づくたびに田んぼへ走って、
その対策に死に物狂いになっちゃうから困ったもんだ、と笑顔の橋口さん。

外を案内する、と見せてくれたのは い草の田んぼのとなりの畑。
雑草ではなくて、クローバーを植えてある。と、
この前はレンゲを植えてあったと。
来年用に植え付けするために育てている赤ちゃんい草を一時的に植える畑で、
その土壌の菌をレンゲやクロバーで醸成しているとのこと。

橋口さんのい草は青く美しい。

穂先がかなり赤くなっている田んぼが散見される中で、橋口さんの田んぼは
くっきりと青く、田んぼの境目が遠くからでも分かる。

教えていただいた橋口さんのこだわりは、一部にすぎないが、
い草が畳表になるまでの手間暇、労苦が想像以上で目眩がしそうになった。

い草への愛。

そして、橋口さんを支える奥様の偉大さ。

八代に来て、橋口夫妻にお会いできて本当によかったです。
作業の手を止め、ご対応していただき誠に有難うございました。

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